MRI検査
もしかしたら大丈夫かもしれない、と言われて
少しだけ期待しつつ内診台に座った
長い沈黙の後で
「やっぱり位地が低いですね、今回は諦めて下さい」
と言われて、すんなりと受け入れられた
はっきりと決まったことで、むしろ安心した
あやふやな状態が不安でたまらなかった
「手術した方がいいかもしれません。抗がん剤で治療する方法もありますけど、時間がかかります。とりあえず今日の午後にMRI検査をしてもらって、明日その結果を聞きに来て下さい。その時までに家族と話し合って手術するのか、薬で治療するのか決めてきて下さい」
と言われて
すぐに、手術してほしいと思った
その日は仕事を休んで、午後からMRI検査、初めてで緊張していたけど、3才くらいの子がお母さんに抱かれて待合室にいて、子どもがこんな状況になるよりは全然いいなと思って、気持ちが少し落ち着いた
検査は40分くらいかかった
音はうるさかったし、お腹の上に重いものをのせられて息苦しかったけど、慣れてきたら寝そうになった
造影剤も点滴で入れられたけど、なんともなかった
お昼ごはんがっつり食べてないですよね?と言われて、仕事に持っていく予定だった少な目のお弁当とカップラーメンを食べたことが心配て、検査中は最初それが気になってドキドキしていた
帰り際に、ちゃんと撮れましたか?と聞いてしまっていた(笑)
検査の結果は次の日の午後に聞きに行くことになっていて、午前中は会社に行って、もしかしたら手術するかもしれないということを伝えた
全てを包み隠さず伝えるにはややこしくて、うまくいけば何事もなかったように働ける気がしていたので、本当のことを隠して伝えた
病気を治療するために手術します
ちょっと珍しい病気みたいで、はっきりとしたことはわからないです
と
ガンになったと思われたかもしれない
それでも、本当のことは言いたくなかった
気を使われるのが嫌だったし、説明してもうまく伝わる気がしなかったから
MRI検査の結果は
帝王切開の傷口がかなり薄いので、手術するのは危険
抗がん剤の局部注射で治療するのが一番いいと思うので、明日から入院して、すぐに治療にとりかかります
ということで、突然の入院になった
やってみなければわからない、と言われ続けて、何がどうなるのかもよくわからない状態で怖くなった
ただ、それに関して論文も書いているし、専門です、と言われたので、この先生で大丈夫かな?という不安は消えた
突然の入院になって、子ども達のことは気になるし、なんかもう、とりあえず自分のことはあんまり気にならなくなった
もし最初からこの判断を下されていたら、気持ちは違ったかもしれない
それなりに考える時間があったから、今大丈夫なのかもしれない